青い森JRAT
代表あいさつ
「青い森JRAT」設立にあたって
大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会(JRAT)は、災害時の組織的で迅速かつ効果的なリハビリテーション支援活動を目的とした全国組織です。その支部組織である地域JRATは都道府県単位で組織化され、その整備が全国的に進められています。本県でも準備を進めてまいりましたが、この度、平成30年4月1日をもちまして青森県災害リハビリテーション連絡協議会(青い森JRAT)を正式に設立致しました。
ご存知のとおり日本列島は世界的に見ても自然災害が大変多い地域であります。大規模災害とは「被害が広範囲にわたり、復興までに長時間を要し、被災地内の努力だけでは解決不可能なほど著しく生活・社会維持機能が障害される災害」と定義されています。2011年に発生した東日本大震災は、災害史に残る大規模災害として記憶されていると思いますが、その後も毎年のように地震、火山、豪雨などによる大規模災害が発生しています。AIに代表されるコンピュータテクノロジーが発達した現代においても、自然災害発生の予知技術はいまだ確率されておらず、今後もしばらくは平時からの備えと発生直後からの迅速な対応が、災害に対して唯一我々が行使できる手段と言えるでしょう。
これまで災害時には救命救急を主体とした医療支援に注目が集まりがちでしたが、近年では減災を目的としたリハビリテーション支援の重要性が認識されつつあります。万が一の時には、地域JRATが被災地に赴きリハビリテーション医療を提供する実働部隊となります。従来からリハビリテーション医療は他職種によるチーム医療とよく言われてきましたが、災害時のリハビリテーションもその点では何ら変わりありません。
刻々と状況が変化する被災地において、多種多様なリハビリテーションニーズに対応するためには、日頃より多くの関連団体と連携を深めておく必要があります。今、この瞬間に起こるやもしれぬ大規模災害に備え、青い森JRATがその役目を十分に果たせるよう、今後も体制の整備、機能の充実を進めてまいります。
皆様方のご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。
青い森JRAT 代表 津田 英一
設立趣旨
このたび、青森県では大規模災害時にDMAT・JMAT等との連携下で適時適切に支援活動を行えるよう、平時から参加団体相互が連携し、地域住民と共に災害に立ち向かえるように災害リハビリテーション支援チームを発足しました。
大規模災害発生時には、特に災害弱者に生じる生活不活発病に対して、その治療・予防など適切な対応が求められます。県民が災害を乗り越え、自立生活の再建、復興を目指していけるよう、安心・安全かつ、良質なリハビリテーション支援を提供し、また関連する組織体制や制度の整備を促進することを目的として設立しました。